[第12期第6回]    文責: 辻 淳二

2000年1月21日(金)に開催、出席者15人、2次会参加5人。この回の話題提供は山田博英さん((株)アステック・取締役)で、「新世紀の情報ビジネスの展開を展望する」と題したプレゼンをして頂いた。

 山田さんは、東芝の制御機器の技術職からスーパーコン大手の外資系企業に転じ、近年はサンマイクロシステムズに勤め専務まで務められるという、個性的なキャリアパスを進んで来られた人。今回は、このキャリアを通して体感した情報技術(IT)の変遷を振り返りつつ、情報ビジネス界の収益源が「ハード(メインフレーム)→ソフトウエア→ネットワーク」と変遷する流れに着目しての日本の遅れ、企業競争の中で独自性を保ったサンマイクロのビジネス展開、新世紀のネットワーク社会化が情報ビジネスや情報技術にもたらすインパクト等についての見解を話された。サーバー/ネットワークコンピュータ/JAVAなど、今日のIT技術の中核を占める領域で先導的な役を果たして来たサン本社のビジネス展開を内側で見て、日本市場での対応を考え実践して来た体験を彷彿させる内容だった。

個人的には、論点の裏付け用に配布された資料が、この日のテーマを議論する上でよくできているのに感心した。サンの戦略や主張点を浮き彫りにする等、外資系で訓練された結果なのだろうか。新世紀の情報ビジネスの展望は、その人の立脚する立場で変り、一つの答えがある訳ではない。業界にある各社/各組織が、それぞれにしっかりと議論をして信じる目標に向け行動を起こしていくことが必要で、そういう議論を促す話題提供/資料として、参加者の所で活かして頂ければと思った。

 質疑応答は、時間的に窮屈となってしまい、要旨以下のようなコメントを頂いてお開きとなった。

[質疑/討議記録]

新田: ガースナー氏がIBMに来て40万人居た社員を10万人にして新しい人を10万人増やしたのをアメリカで身近に見た。就任して半年後に日本に来て記者クラブで講演したテープを聞いたが、「(来場者が聞きたいことを話したいからと言って)何か質問は?」から話に入り、いろんな質問に専門的に答えていた。日本の経営者は、10年経ってもここまでは答えられないと思った。「IBMをどう変える?」という問いに、「顧客200社を回って、グローバルな時代になって複雑なネットワークが必要になるがそれができるのはIBMだけだと言われ、このニーズに応える会社にすると決めた」と答えていた。そして実際、前任者が進めていた分社化をやめてその方向に突っ走った。すごい経営者と思う。

 それから、日本の製造業について徹底調査したレポートはヤングレポートで、「半導体の信頼性が、日米上位5社の比較で一桁違う」と報告し、米国の巻き返しの起点になった。

新田: 指摘された日本の問題は、この一年でかなり変って来ている。eビジネス・インテグレーションは富士通が本格的にやり出しているし、当社も遅まきながら本腰を入れ始め、この一年でスピードも上がって来ている(ので、今後に期待して欲しい)                                   ― 以上 ―

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