[シリーズ投稿・マラソンと私(その14)]   
 
 「霞ヶ浦を見ながら走るマラソン大会
  (2006年4月16日)     
  鳥山 康見
 

雨に煙る雄大な霞ヶ浦を見ながら走る

 東京の近郊で行われる有名なフルマラソンの一つで、制限時間も6時間と長く、比較的平坦で走りやすいコースとして人気のあるのが、「かすみがうらマラソン大会」です。今回のかすみがうらマラソンは、小雨ときどき曇りで気温も低く、走るには絶好のコンディションでしたが、沿道の応援者は前年に比べて少ないようでした。42kmのコースは、前半は市街地を走り、後半は小雨に煙る雄大な霞ヶ浦を左に見ながら、レンコン畑といっても沼のような田んぼの畦道を走るコースになっていました。 

<かすみがうらマラソンの魅力>

・1万1558名がエントリーするマンモスマラソン大会
・都心から近い(土浦駅から徒歩5分)
・制限時間が6時間と長くコースの距離表示もわかりやすい
・国際盲人マラソン大会を兼ており、盲人の参加も多い
・往年の名マラソンランナーがボランティアで多数参加する
・10km毎の通過時間とスプリットタイムが入った完走証をくれる
・地元の特産品の出店が多い
・地元の人々が総出でサポートしてくれる
・うぐいすとカエルも応援してくれる
・参加すると霞ヶ浦浄化に協力できる

<短所>
・走る前後は雨を避ける場所が無い
・10マイルのランナーと途中まで同じコースを走るので大混雑
・駐車場が遠い
・沿道の応援が少ない

 早起きがつらい

 いつものように5時に起床し、朝食と走る支度をして6時20分にクルマで自宅を出発する。マラソン大会参加で一番大変なのは、早起きだ。東京近郊のマラソン大会へ参加するには1時間半から2時間ぐらいの移動時間が必要なので、当日は朝5時に起きることにしているが、これがつらい。起きてしまえば良いのだが、「今日は、遠足の日だ」と思わないと布団から起きられない。

 常磐自動車道は珍しく空いていた

 天気が悪く、いまにも小雨が降リ出しそうな気配だが、雨は降っていない。雨の天気予報のためか常磐高速道はいつもより車が少く空いており、クルマは順調に走り、予定より早い7時40分に土浦駅東口の有料駐車場へ到着した。無料の指定駐車場も有るが、会場へは臨時バスに乗らないと行けない距離にある。土浦は曇りで、時々晴れ間も覗く空模様だったので、荷物の入ったデイパックを背負い駐車場を出て、駅から会場へ向かうランナー達と合流し、一緒に会場の川口運動公園陸上競技場へ向かう。まだ8時前なので会場もまだ閑散としており、常総学院のブラスバンドが一生懸命練習をしていた。

 ランナーが続々と集まる

  早めに受付を済ませ、いつものグランドの周りにある芝生の土手にシートを敷き荷物を降ろし、参加者一覧の自分の名前を確認する。持参したバナナとアンパンを食べ、準備運動、着替え、トイレを済ませ、貴重品をコインロッカーに入れて準備万端スタートを待つ。8時半に軽快なブラスバンドの演奏が始まり、9時になると花火が上がり、開会式が始まる。9時30分にオリンピックのバルセロナ大会で銀メダルを取った有森裕子さんが舞台に立ち、準備体操を始めると、続々とランナーが集まり、会場は溢れかえるほどのランナーで埋まる。  

フルマラソンは10時スタート

9時50分にスタートした「10マイルの部」3000名のランナー達を応援しながら見送ると、フルマラソンに出場するランナーが続々とスタートラインに集まってくる。早めにスタートゲートに近い場所に並び、スタートの合図を待つ。新聞社のヘリコプタが上空を飛び、爆音を響かせ、1分前のアナウンスがあると、なんとなく緊張する。間もなく「バン」とスタートの合図が鳴り、ランナー達が一斉に動き出す。常総学院のブラスバンドが演奏している前を通り、前後左右
のランナーに注意しながら混雑した道路を走り始める。

 
ペースメーカーを見つける

町の人達の声援を受けながら、大集団が大通りを走る。コースはすぐ上り坂になり息を荒くして走っていると、「右側がフル、左側は10マイル」と書いたプラカードをもった高校生がセンターラインに立ち、「がんばってくださーい!」と応援してくれる。大混雑するコースで、遅いランナーを右に左に避けながらペースを上げて走る。5kmを過ぎると、道も平坦になり遅いランナーもさすがに減って、走りやすくなる。ペースメーカーを探していると、後ろから追い越して行く女性ランナーを見つけたので、その後ろを追う。5km地点で時計を見ると21分台だったので、「やや早すぎるかな」と思いつつ、そのまま後を追う。7km地点で10マイルの部のランナー達と別れると、雨が大粒になって来たので帽子を深くかぶり直し、ところどころで傘をさしながら声援を送ってくれる町の人に励まされながら、市街地を走る。

30kmまでは快調

1km当たり4分台の早さで走る女性ランナーの後ろを一生懸命追いながら、21キロまでは付いて行こうと思いハイペースで走り続けると、雑木林のウグイスも「ホーホケキョ」と声援してくれる。雨なのでそれ程喉は乾かないが、気分転換に給水しながら市街地を抜け、人気の無い田舎の道を走る。ペースメーカーのお陰で、お城のような郷土資料館のある中間(21km)地点を1時間32分というハイペースで通過することができ、今日は調子が良いと思いながら走る。中間点を過ぎると、景色は山間部から霞ヶ浦が見える雄大な景色に変わる。大きな霞ヶ浦が、遠くで小雨の
中に霞んで見える。 

Qちゃんのつらさを思い知る

雄大な景色を眺めながら快調に走ることが出来たのは30kmまでで、そこを過ぎると体中の疲れがどっと出てきて、レンコン畑のカエルが「ケロケロ」と応援してくれるが、足が前に出なくなり、腕の振りも硬くなって走るペースがドンドン落ちる。2.5km毎にある給水所目指して必死に走り、バナナやレモンを食べ、スポーツドリンクを飲むが、体は硬くなるばかり。こうなるとゆっくり景色を味わうどころではなく、電信柱の距離表示と地面ばかりを見ながら、ヨレヨレになって走る。 東京マラソンで35km過ぎに失速したQちゃん(高橋尚子選手)もこんな感じだったろうなと思いながら走る。

新記録目指してラストスパート

それでもなんとか40kmの給水所まで走り、ゆっくりスポーツドリンクを飲みながら腕時計を見るとまだ3時間6分で、残り2kmを16分以内で走れば自己最高記録が達成できることがわかり、足をたたいて気合とガッツを体に入れラストスパートする。残りの2kmは長く長く感じたが、「あと少し、頑張れ!頑張れ!」という沿道の応援に励まされ、一生懸命走る。そしてやっとゴール! タイムは3時間18分15秒で、自己新記録だ! ヤッター! 

 
疲れがどっと溢れ出る

 満足感と寒さでドッと疲れがでたが、雨で芝生が濡れており、いつものようにそのまま芝生に寝転がりしばらく休息することがができないのが残念だ。係員の高校生に靴に付けたICチップをはずしてもらい、完走Tシャツとバナナ、スポーツドリンクをもらって、ゆっくり飲食する。雨でぬれた体が冷え、体が硬くなってきたので、ウインドブレーカーを着てしばらく休む。小雨は止んでいたが、寒いので早々にクルマへ戻り、その中で着替え、「燗番娘」という温めた酒を飲み、やっと一息つく。

その後は、いつクルマが自宅にたどり着いたか覚えていないほどぐっすり寝込んでしまい、お土産に買ったレンコンをつまみに熱燗をゆったりと飲む夢を見ている最中に「家に着いたわよ!」と起こされ、我に返る。

 雨の中、大会関係者の皆さん、親切な給水所の皆さん、そして声援を送ってくれた地元の皆さん、大変ありがとうございました。感謝! 感謝!

<参加賞>
・さくらうどん(桜の花とレンコンが入ったピンクのうどん)
・リゲインの試供品、青汁試供品
・参加者名簿(新聞)
・Tシャツ(完走後)
・完走後にエネルゲンとバナナ1本


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