「真の改革者」をめざすなら・・ 黒木 靖生
鈴木宗男衆議院議員が自由民主党を離党した時、以下のようなコメントを発表した政治家がいます。
「残念ながら、今の自民党には、鈴木的な人、あるいは予備軍は他にもいます。」
「長年にわたって鈴木氏らの行動を是認・醸成して来た官邸・外務省高官および党幹部の責任は極めて重いと言うことを、私ども国民はしっかりと認識すべきです。」
皆さんは、このコメントの主は誰だと思いますか。その人の名は「田中真紀子」氏です。彼女が「責任は極めて重い」と言う人のトップに「官邸」を持って来ているところあたり、小泉・福田ラインに恨み骨髄の同氏らしいコメントだと思いますが、私が傑作と思う箇所は、最後のところで「私ども国民は」と、あたかも自分は自民党からの離党だけでなく国会議員も辞職して一般国民の1人になったかのような口ぶりをしていることです。
私は、このコメントが、社民党の土井党首のものであれば首肯しますが、田中真紀子氏の発言としては、以下の点で納得できません。
(1) 鈴木宗男議員は「ミニ田中角栄」とも言われているように、その政治手法は同氏の父・田中元総理大臣を真似たものだと言われています。また、同氏が批判する自民党の政・官・財の鉄のトライアングルも、元総理大臣の時代に発達したものと言われています。
田中真紀子氏は、「鈴木的な人」を批判する前に、父の政治手法に対する自分の意見を、それこそ「一般国民」の前に披瀝すべきと思います。これは、政治家としての「説明責任」です。
(2) 田中真紀子氏は元総理大臣の遺産を相続していますが、その遺産の相当部分は同氏が告発して止まない手法で集められたことは想像に難くありません。
もし、同氏が鈴木宗男議員の政治手法を非難するのであれば、その前に、元総理大臣から相続した遺産を全て放棄するのが筋であると思います。それこそが、「出直し的な政治改革」の出発点でしょう。
(3) 田中真紀子氏は、上のコメントで、自民党とは対極の立場に立っているかのように述べています。
もしそれが本心であれば、同氏は潔く自民党を離党すべきです。それが、「一般国民」に分かりやすい政治的態度であると思います。恐らく、離党はしないでしょう。政権党から離れることの政治的恐ろしさを良く知っているからです。
今までの一連の田中真紀子氏の動きを見ていると、自分を傷付けない立場(ヌクヌクした立場)に置いて相手を攻撃するという、ある種巧妙な作戦を取っていることが分かります。私は、同氏が真の改革者であるか否かは、上の(1)〜(3)に対する回答(行動)で判断できると思います。
(以上)