「高校野球大会雑感」               黒木 靖生


 今年の夏の全国高校野球選手権大会(いわゆる夏の甲子園大会)は、西東京代表の日大三高の優勝で幕を閉じました。皆さん方も、自分の贔屓校の活躍に一喜一憂されたことと思います。今回は、この高校野球大会について雑文を書いてみました。

1. 贔屓校

 全国高校野球大会では、私は春・夏ともに、いつも大分県の代表校を応援しています。これは私の生まれ故郷が大分県という単純な理由からです。

 私は、高校卒業までの18年間を大分県(日田市)で過ごし、大学の4年間は東京、就職してからは、倉敷市(岡山県)に14年間、神戸市に2年間、横浜市に3年間、そして現在の居住地である千葉市に17年間住んでいます。

 このように千葉県に随分長く住んでいるのですが、今年の夏の甲子園でも、3回戦で大分県代表の明豊高校と千葉県代表の習志野高校が対戦した時は、私も家内(大分県で育った)も大分県の代表校を応援しました(蛇足ですが、この試合は接戦の末、大分県の代表校が勝つことが出来ました)。

 今まで私が住んだことも無く、縁もゆかりも無い県の代表校と大分県の代表校が対戦する時は、大分県の代表校を応援するのは自然と思うのですが、今まで住んだことのある県の代表校と大分県の代表校が対戦しても必ず大分県の代表校を応援すると言うのは、私の郷土意識がそれだけ強いからなのでしょうか。

 また、大分県代表を応援すると共に、九州の各県代表も応援する心情も働くようです。同じく今年の大会の準々決勝で、宮崎県代表の日南高校と神奈川県代表の横浜高校が対戦して横浜高校が勝ちましたが、私も家内も横浜に住んだ経歴があるにも係わらず日南高校を応援しました。この準々決勝では、大分県代表も日大三高に破れて九州代表は全部姿を消したため、「夏の甲子園大会は終わった」という気持ちになりました。

 このように、いつも大分県代表を応援しているのですが、大分県を離れて随分長くなるため、必ずしも大分県の高校野球の実情に詳しいわけではありません。以前、聞いたこともない高校(藤蔭高校)が大分県代表になったので、大分市に住む妹に電話して尋ねたところ、それは私の生まれた町(日田市)の高校で、私が住んでいた時は別名の商業高校(私立)だったのが、その後暫くして経営者が変わって校名も変更されたとのことでした。
 田舎の出身者ほど郷土意識が強いと言われますが、私もその類なのでしょうか。

 なお、私が住んだことのある県の名誉のために申し添えますと、住んだことのある県の代表校が大分県や九州の各県の代表校以外の高校と対戦する場合は、住んだことのある県の代表校を応援します。

2. ピッチャーの連投の防止

 私が高校野球でいつも問題と思うのは「ピッチャーの連投」です。甲子園大会では、1〜3回戦までは、比較的日程も緩やかなため、一人のピッチャーが投げても登板間隔は2〜3日取れるのですが、準々決勝以降は連戦になるため、信頼できる投手の少ないチームでは、一人のピッチャーが連投するケースが見られます。

 日本の高校野球は、未だ「滅私奉公」的な精神が残っているため、「腕は折れても、チームのために投げる」ことが讃えられて来ましたが、これは、本人の肩・肘の健康管理の上からも改めるべきと思います。

 そのためには、一人のピッチャーが1試合で投げられる投球数の上限を決めるとか、一定の投球数を越えた場合は登板間隔を指定するなどのルールを決める必要があると思います。ルールを決めれば、どのチームも、そのルールに合わせて複数人のピッチャーを育成する努力をするでしょう。

 その意味では、今年の夏の大会で、完投能力を持つピッチャーを2〜3人揃えたチームが幾つかあったことは、そのような時代を先取りしているのではないかと思いました。

3. 甲子園のドーム化?

 プロ野球の球場はドーム化されたものが増えて来ましたが、甲子園球場(阪神球団のホームグラウンド)は、どうするのでしょうか。

 高校野球(特に夏の甲子園)は、炎天下泥まみれになって戦うと言うのがイメージとして定着していますので、ドーム球場は高校野球には似合わないという意見も多いのではないかと思いますが、開閉式のドームにすれば、晴れた日は太陽光を浴びてプレーすることもできます。

 ドーム化すると雨の順延が無くなるので、地元からの応援計画が立てやすい利点があります。これは、後楽園球場のドーム化で都市対抗野球の応援計画が楽になったことで実感しています。

 特に、春の選抜高校野球大会の頃は、雨の日も少なからずあり、雨天のため試合が順延され応援団が待ちぼうけを食わされたり、あるいは雨天で強行したためヌカルミのグラウンドでのプレーを余儀なくさせられるなどの光景を見ることが多々ありました。

 このような問題は、甲子園球場のドーム化で解決できると思います。ドーム化の工事期間中は、同じ大阪にある近鉄球団のドーム球場を使って高校野球を開催すればよいと思いますが、いかがでしょうか?

                                 (以上)

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