「音楽の聴ける迷店」第5回    石井 真司

 春真っ盛りの五月は海岸を散歩するには最高の季節です。ということで今月と来月の二回にわたり、鵠沼にある迷店を二つご紹介します。


  
第一弾は海岸まで徒歩一分にある日本一小さなJAZZ喫茶「響庵」です。

  響庵は知る人ぞ知る神田「響」の復活版です。かつてJAZZ喫茶全盛の時代、神田の響には来日した多くのJAZZミュージシャンが訪れ、壁にサインを残していったという逸話はあまりに有名です。かのジョンコルトレーンも壁にサインを残していきました。響庵は、響のマスタが神田の店を閉めた後、鵠沼の自宅の一角を改造して始めたお店で、どう見ても普通の民家です。

その「民家」の玄関ドアを開けると、小さな丸テーブルに椅子が5脚。それに補助席風な二人掛けのベンチがあるだけで、日本一小さなJAZZ喫茶というその名の通り、広さは約6畳!


  そのアットホーム過ぎる空間に、柔和な表情のマスタがちょこんと座っていて、「あ、いらっしゃい」なんて言われてしまうと、一瞬にして昔からの知り合いのような気持ちにさせられてしまいます。コルトレーンのサインの書かれた壁はどうしたのかなと店内をぐるりと見渡すと、ありました!一方の壁にまるで壁画のように貼り付けられていて、ちゃんとJohnColtraneの文字を読み取ることができます。感涙!!

  写真で紹介したいのは山々ですが、恐れ多くてカメラを向けることができませんでした(決して撮影禁止ではありません)。この壁と店内の狭さは是非ご自分の目で確かめて下さい。

 神奈川県藤沢市鵠沼海岸4−15−12
  定休日:木曜
  駐車場2台程度あり。

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