ボストンの日々に秋深まりて    新田 るり子


 ハロウイーンが終わり、風が冷たさを増す頃になるとそれを補うかのようにボストンの町々は暖かなオレンジ色に包まれます。
  紅葉とかぼちゃとそして暖炉の火と。
   11月の最大の楽しみはThanksgiving Day(感謝祭:11月の第4木曜日)です。極寒のやせ地で収穫も得られず困窮してい
 
 たイギリスからの入植者達が先住民の指導によってようやく作物の収穫が得られるようになった時、彼等の友情と収穫に感謝
  し、実りを祝ったのが始まりと聞いていますニューイングランドが発祥地です)
   今では家族や友人が集いターキーを焼き、秋の実りのかぼちゃ、りんご、木の実などをパイやジュースにして添え、盛大な晩
  餐会を楽しむのが習慣になっています。家の中にはドライフラワーや木の実を、外には大小のかぼちゃを飾り、ドアにリースを掛
  けて客を迎えます。農作物を外敵から守るのが scarecroカラスおどし)。案山子と同じ姿をしています。



 
れないは山かけおりて里おおう隣家のメープル炎のごとし




 
足早に秋すすみ行くレキシントンを今日も歩きぬカメラ片手に




 
萩そよぎ薄なびきしふるさとの草の匂いを風の間にきく




 トラクターに揺られて向いしかぼちゃ狩り持ちきれぬほどの実りを買いぬ



 
賑わいのウィルソンファームに秋実る主役のかぼちゃを案山子の守る
 
 
  

 ディナーへの客をいざなう道すじにオレンジカボチャを並べて置きぬ



 いずこから集まり来るやギース達河原に憩う旅立ちの朝に
 
 
  
 母リスは木の実頬張りひた走る秋の名残りの日差しの中を



 
薪運び暖炉に初火を点したりかざす吾が手のオレンジに染む


 [本作品と対になっているホームページ]
 
 http://www.rurikon.com/bostonfall1.html


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