ボストンの日々に(雪の季節) 新田 るり子
雪上の轍たどりつひた走るマス・アヴェニューに日暮れ迫れば
前方のテールライトに目を凝らし吹雪のなか行く這うが如くに
通勤の足を守らんと除雪車の振動音は夜半も響けり
雪止みて染み一つなき白原をリスの親子のまろびて乱す
雪かきの仕事はないかとシャベル手に頬紅き子ははにかみて問う
雪晴れにだるま作りて喜べる友を写しつ吾も和みぬ
凍てつきしメープル林を朝日射る四方に返しぬ鋭き光を
雪折れの枝の屋根うつ音聞きつ春の兆しと夫は語りぬ
[本作品と対になっているホームページ]
http://www.rurikon.com/bostonsnow/index.html