松本東亜のシリーズ投稿(第17回)
現代のこころを詠む
『短歌のページ』
[近詠歌]
マンションのオーナーに誘ふ電話の声何から吾を調べたりしか
[歌人たちが歌った郷土熊本(シリーズ33=佐藤 志満)]
(この稿は、歌誌「すぎなみ」2003年9月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)
草刈りしあとさえざえと日に照りて秋深みたり阿蘇の五岳は
佐藤志満(。大正2年年(1913)12月11日生〜。鹿児島県鹿児島市に生まれ、
福岡県に育つ。昭和10年、東京女子大学国語専攻部卒。在学中、森本治吉の指導で作歌を
始め、33年に「アララギ」に入会、38年に佐藤佐太郎と結婚。45年「歩道」の創刊に
かかわり68年より編集・発行人。63年、第一回短歌研究賞を、94年、第7歌集『身辺』
により第1回短歌新聞社賞受賞。
作品は、「純粋短歌」を推進した夫・佐太郎の作品とその歌論に密接にかかわりつつ推移
している。女性的な姿態をみせない詩の純粋性の追求、正確な観入、表現による詠嘆、機敏
な見方等が、この作者の特色である。(秋葉四郎)
掲載歌は、1999年3月1日に発行された「短歌朝日」に発表された『阿蘇岳』10首
から選んだ。これを選ぶにあたって『佐藤志満全歌集』(平成13年10月発行)を通読し
た。昭和31年に『阿蘇』として5首あったが、『阿蘇岳』の方がのびやかで優れている判
断した。全歌集の年譜によれば平成10年(1998)11月、熊本県阿蘇において歩道全
国大会を開催し、出席していることからこの時の実景を詠んだものと思われる。
『阿蘇岳』の他の作品も引用してみよう。
引き上げらるる如くに雲の離れつつ阿蘇連山の雲晴れんとす
頂きにかけて晴れゆく阿蘇の雲草千里すでに黄葉してをり
一瞬に雲晴れたればさながらに草山ひとつ刈草を積む
「純粋短歌」作法の世界を見た思いに浸った。なお、結句の五岳は、(ごがく)と地元の
私たちは言っている。
【一相一首】のすすめ(「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)
このコーナーを設けて頂いて、早や17回目を迎えました。辻・新田・山枡氏がこのコーナーを足掛か
りに投稿を始められ、かなり上達されました。月ごとの、メールでの添削指導(改作例を示しますので、
後は作者本人が再考して完成させて下さい)ですが、根気よく続けることで進歩します。多くの方の参加
をお待ちしています。(松本)
一相とは、自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や暮らしに多忙を
極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。
そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作ることは必要あ
りません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのアロマセラピー、癒しにもつなが
り、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上手になりたい方は、志を高く持って、日々向上
に努めるように続けましょう。
[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]
松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。
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