この秋の暮らしの中で       辻 淳二
 


    
    復興を期す地に激しきテロ続きこの世は化すのか憎しみのるつぼと


 
  総選挙に改革遅れの批判見え公約実行の世となるを願う


 
  いちょう並木の色づかぬまま行く秋は地球にひそむ危うさ映すか


    京都でも紅葉冴えざる報届き今年取り止む未練を断ちぬ


    垣を這うひよどりじょうごの赤き実の朝日に映えぬ窓を開ければ
 
  


    多摩川の河原に映えるすすきを見て娘は語りぬ秋が来たねと


 
  秋空にテニスコートへ急ぎたり新しき技を試さんとして


    汗を拭いつつゲームの綾を語り合うコートサイドに秋の風ゆく


    歓声に誘われて見し運動会様変わりして居り少子化極まり


    スタート時にこける子多き徒競走カメラ構えし家族を想う


    旧き縁一本の電話で繋がりて組織改革の助言に励む


    この国の改革に挑みし先達の本を求めり事の始めに


    商用を終えて向いし和田倉門いちょう並木の輝く見えて



 
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