松本東亜シリーズ投稿(第23回)

 現代のこころを詠む 短歌のページ

                               

[近詠歌]



   

  わが心いづべに放ち安らはむ曇る林に冬鳥は鳴く

 

 
  
 

 歌人たちが歌った郷土熊本(シリー39太田黒 敏男
 
この稿は、歌誌「すぎなみ」200月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)  
  

 
  
立ちのぼる阿蘇のけぶりの夕雲にまぎれむとして(あめ)にたなびく

  

 大田黒敏男(おおたぐろとしお)
。明治23年1月1日(1890〜昭和19年(1944)11月5日。
熊本市生まれ。明治42年3月、熊本県立中学済々黌卒業。大正4年6月、明治大学
商科卒業。大正7年5月、明治大学講師となる。大正12年明治大学教授となる。昭
和9年3月、明治大学理事に選任せらる。昭和18年12月、商学部長となり商科専
門部長を辞す。昭和19年11月5日、学徒勤労動員中病気となり逝去せらる。55歳。
明治大学においては大学葬の礼をもってこれを送る(歌集略歴より)。
  

引用の作品を含む歌集「阿蘇のけぶり」は昭和35年11月に発行された。追記で
発行者の井出皐月氏は次のように記している。


 書名は最初「学徒出陣」でそれは故人が戦場に赴く学徒への餞けの意味でありまし
たが、今回は、故人が常々多大の愛着を感じて居られ、また冒頭のお歌からも思い合
せて、奥様とも相談のうえ「阿蘇のけぶり」と改題しました。窪田先生には再度親情
あふるる長文の序文を戴き、多くの詞友、学友のお歌や想い出の文を頂戴し、感謝に
堪えません。(以下、省略 ) 

出版が遅れた事情も、時代の変化との関係かもしれないが、ともかくも世に出て、
読者の目に触れることとなった。歌は、のびやかで堂々としている点に作者の人柄が
感じられた。

  冬の雨降りしきる中をわが校の学徒一萬校門を出づ

  駿臺ゆ戸山ヶ原にひた向ふ学徒一萬雨にけぶらふ

  わが講義聴きもらさじとする見れば涙ぐましも征く日近きを

    

【一相一首】のすすめ「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)

 一相とは、自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や暮らしに多忙を
極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。

 そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作ることは必要あ
りません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのアロマセラピー、癒しにもつなが
り、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上手になりたい方は、志を高く持って、日々向上
に努めるように続けましょう。

  作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本)

 

[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]  

  松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。


[投稿者の作品]

 今月号は一件です。会員の皆さんの参加を心待ちしています(事務局)。


[ 山枡郁子作



 縁側に冬至の影の長く伸び昼寝の猫は日向探せり


 冬の空に星のパノラマ眺むれば吾も宇宙のひとかけらなり



 
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