松本東亜のシリーズ投稿(第28回)
現代のこころを詠む
『短歌のページ』
[近詠歌]
解決のできぬ不安を抱きつつなほも動けぬ己れと知れり
[歌人たちが歌った郷土熊本(シリーズ44=蔵野 紀子)]
(この稿は、歌誌「すぎなみ」2004年8月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)
青空に根子岳の尾根そそり立ちくさむらにひそと竜胆の花
蔵野 紀子。昭和4年5月27日熊本県下益城郡豊福村生。昭和21年3月熊本県
立第二高等女学校卒業。昭和22年12月まで安田銀行熊本支店勤務。昭和23年1月
蔵野一郎と結婚。昭和53年4月から「公孫樹」同人、「あかね短歌会」同人として作
歌する。日本歌人クラブ会員。平成3年歌集『秋霖』、平成16年『母子草』上梓する。
(歌集著者略歴などより)
歌集『母子草』を読み終えて感じることは、家族や友人に恵まれ、自然な生活の中で
作品が生れていることだ。作者の努力はもちろんだが、その苦労の跡を作品に残さない
作り方をされているようにも思える。心温まる、さらりとした作品が多く見られる。今
月の秀歌の一首は、平成8年の作品の中から採歌した。遠景に根子岳の尾根を写し、近
景の草原に竜胆の花を配した。大自然の阿蘇の雰囲気をとらえてさわやかな一首である。
他の関連の作も。
中岳の南のなだり白水の枯野に息づくかオオルリシジミ
春さればオオルリシジミの飛び交ふとふ白水の枯野に秋陽穏しき
自然を対象にした作品以外にも作者の温かい眼差しの作品を紹介しよう。
老いづきて夫も自然に親しむか花咲けば記す花日記帳を
「珍しき花よ」と四十路の
息
【一相一首】のすすめ
(「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ) 一相とは、自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や暮らしに多忙を
極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。
そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作ることは必要あ
りません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのアロマセラピー、癒しにもつなが
り、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上手になりたい方は、志を高く持って、日々向上
に努めるように続けましょう。
[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]
松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。
[投稿者の作品]
今月号は一件です。会員の皆さんの参加を心待ちしています(事務局)。
[ 山枡郁子作 ]