春分の高尾山 辻 淳二
浅き春の音を求めて沢筋を今日は選びぬケーブルには乗らず
沢をたどり源流近くに登りたり足下に春の水音を聴きつつ
頂きの斜面にコナラの子木育つドングリが落ちて生まれし生命
高尾山眼下に輝くは郊外街かなたにかすむは高層ビル群
富士山は霞の中におぼろなりき刷毛で流せし雲にまぎれて
山頂より見える林に淡き色陽射しが芽吹きを反しているらし
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