松本東亜シリーズ投稿(第38回)

 現代のこころを詠む 短歌のページ

                               

[近詠歌]



   

  淡々帯なせる雲流れ去り白き月影は山頂の空に

 

 
  
 

 本棚の歌集 リーその「遠潮音」椎屋宗一郎歌集
 
この稿は、歌誌「すぎなみ」200月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)  
  

 「本棚の歌集」の開始にあたり、どの歌集にしようかとしばらく悩んだが、結局、
短歌を始めた初期に読んだ歌集から順に選ぶことにした。振り返ることのなかった
これまでのことに真向い、また、これからのことを考える手立てになるかもしれな
いと思う。

 歌集名は、とおじおね、と読むのだろうか。年譜によれば、昭和6年は26歳。
3月にアララギに入会している。歌集の題名となった作品は、昭和6年の作品から
まとめられた「遠潮音」の冒頭の作品。

 
  
はかな事思ひていたく夜は更けぬ 遠潮 ( とほじほ ) の音高まりてゐし


 椎屋 宗一郎(しいやそういちろう)は、 宮崎市 に住んでいたので日向灘の打ち寄せる一つ葉海岸あたり
の潮音を聞きながら、若き将来の夢をいろいろと思いめぐらしたのであろう。当時
私も、宮崎に住んで大学院進んだものの将来を模索していた時期でもあった。アラ
ラギの黒木実氏の勧めでしばらく借り、コピーして製本した本棚の歌集である。詳
細は忘れたが、昭和50年10月と記入している。

椎屋宗一郎の人生は、職の関係で京都、満州、大阪などに居住し生活は大変であ
ったようだが、後年は宮崎に帰り、昭和34年宮崎大学学生部厚生係長、昭和37
年宮崎放送聴取者短歌選者を勤めている。昭和44他界。どのような流転期であっ
ても、ひたすら働き、アララギに短歌を学んだ。特に、土屋文明を尊敬し、熱心に
歌会などに参加したようだ。文明の作品に宗一郎に関わる作品が残されており、短
歌につながる深い信頼関係の世界のあることを知らされた歌集であった。



【一相一首】のすすめ
「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)

 一相とは、自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や
暮らしに多忙を極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。  

 そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作
ることは必要ありません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのア
ロマセラピー、癒しにもつながり、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上
手になりたい方は、志を高く持って、日々向上に努めるように続けましょう。

 作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本)

 

[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]  

  松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。



[投稿者の作品]

 今月号は一件です。会員の皆さんの参加を心待ちしています(事務局)。


[ 山枡郁子作 ]



 
君は今を我は未来を見つめ居りふたつの車輪軋み回れり


 心より溢れ毀れる淋しさよ持て余しつつ生きるほか無きや


 我が心に一つ
落ちたるわだかまり波紋のごとく染みて広がる


 心中に数多の思い同居して真なる物を見失うなり


 幸せに一歩近づきまた離れ心は揺れるシーソーの如く



 
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