春遅く我が脳も休眠中     辻 淳二
 


    
    紅き蕾を目に留め帰れば我が庭の小さき梅もほころびて居り


    寛永寺に「東風吹かば」の飛び梅あり匂いて呼べよ遅れし春


    妻が買いしポピーの切花一夜明ければ卓華やげり黄赤橙に


    ぼたん苑に際立ちたるは紅の揃いて見頃の十一輪咲き


    寒牡丹の姿良きには被せ藁に静かに収まる釣合いが大事


    大蓮の茶枯れし池の昼下がり縁台将棋を楽しむ二組
 
  


    歌会誌をめくりて追えど我が歌なし何故と辿れば送りて居らず


 
  仲介を託されアポを取りたれど連絡を忘るホッと安堵し


    会議録書くをスポッと忘れ居り風邪で休みし空白の間に


 
  ド忘れがやや増え気味の我のためチエックを増やすカレンダーにも書き


    霜立てるテニスコートを整備せり茣蓙を被せし昔話しつつ


  
      

 
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