松本東亜シリーズ投稿(第47回)

 現代のこころを詠む 短歌のページ

                               

[近詠歌]



   

  深層のジュラ紀に眠りし暴君竜平成の世に立ち上りたり

 

 
  
   

 棚の歌集 リーその11 歌集「春山」             
                          昭和十六年十月十五日印刷納本
                   昭和十六年十月二十日初版発行
                  昭和十八年十二月一日第二版発行(五百部)

                  著者 柴生田 稔
     
 若い頃は、夏期特別歌会や仕事などで上京の都度、アララギ発行所に立ち寄った。
それは神田神保町にあった。事務局の荒井先生にお会いし上京の理由などを含めた
近況をしばし歓談して、事務所をあとにすることが多かった。また、その後、神保
町の書店街を歩くことも地方から来た者の楽しみであった。

 何時のことだったかもう忘れてしまったが、神田一誠堂に入った。本棚の目の前に
歌集『春山』があった。しばし、吾が目を疑ったが、間違いない。柴生田稔の第一
歌集である。吉田正俊歌集『天沼』と並び称され、斎藤茂吉が「膚理細膩」「聲調
和穆」と稔の作風の特徴を示し、世に推奨した歌集であったからだ。

 後記によれば昭和7年から昭和15年末までの作700首を収めてある。始めの
方から抄出してみよう。


  おほかたのわが事過ぐと思はねどこころしづかに夜半ありにけり  夜空
  苦しみて妻と生きゆく友のうへを思ふこの夜はやがて眠らむ    同
  学生の時は過ぎつつわが知りし幾人の友も歌やめゆきぬ      同
  雲ひくき夜空あふぎて帰り来ぬ明日をし頼む心湧くかな      同
  
春きたる夕べの空のあかるきに電車をおりてしばし歩めり     春逝く
  つきつめて今し思へば学と芸と国に殉はむ時は至りぬ       同
  三年のうちに移り来れる考へをすでにみづからあやしむとせず   同


この稿は、歌誌「すぎなみ」200年4月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)   


【一相一首】のすすめ
「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)

 月々、メールでの添削指導(改作例を示しますので、後は作者本人が再考して、完成さ
せる。)ですが、根気よく続けることで進歩します。多くの方の参加をお待ちしています。
 
作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本) 一相とは、
自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や暮らしに多忙
を極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。  

 そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作
ることは必要ありません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのア
ロマセラピー、癒しにもつながり、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上
手になりたい方は、志を高く持って、日々向上に努めるように続けましょう。

 作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本)  
 

[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]  

  松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。


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