「山陰への旅」     辻 淳二
 


    
    砂丘の斜りに色の動く見ゆ競いて登る幼稚園児たち


    曇りたる砂丘にわかに華やげりハンググライダーふわりと上がりて


    砂丘ではラッキョウがいいんだと妻は求めり2キロの袋を


    この地にて財を成したる事業家の夢を伝える足立美術館


   上り口や部屋から眺めるアングルに主好みの造り見えたり


    塵一つなき庭園は静止画なりガラス越しゆえの何か違和感
    

    大観の絵を観たければここがいいと思わせる力遠路の安来に


    松江城眼下の木々の頂きに鷺が暮らし居りあそこにもここにも
 
  


    大社にて祈願したるは我もまた縁結びなり子にと友にと


 
  正面に横たわりたる大しめ縄に遊山の気持を鎮める力あり

         
 
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