松本東亜のシリーズ投稿(第52回)
現代のこころを詠む
『短歌のページ』
[近詠歌]
若葉なす公孫樹並木を歩き行く鳥々は高く短く渡る
[本棚の歌集 (新シリーズその16= 金石淳彦歌集
]
昭和35年8月5日 発行
著者 金石 淳彦
昭和7年(1932年)22歳、7月アララギ入会、土屋文明の選を受けた。
昭和11年4月、京都大学経済学部に入学。京都歌会では小西邦太郎、山田
平一郎、高安国世等を知った。帰省の途中、呉に扇畑忠雄を誘ひ、二人で渡辺
直己に会った。
昭和12年、12月、喀血、京都大学病院に入院した。
昭和十四年三月、京都大学経済学部を卒業、戸畑に帰省療養したが、その間
に大分県湯平温泉に遊んだ。
始めの方を引用した。昭和11年のところなどを読むと、若い日出会った人
々の氏名から推察して、短歌を通して人生の友を得、交友を深めて行ったので
あろうことがわかる。しかし、残念ながら結核闘病のため、十分な生活や短歌
活動ができなかったようだった。
私も学生時代に一度、この歌集を読んでいたが、この度読み直してこの稿を
書いている。昭和34年に49歳で他界しているが、惜しまれる歌人である。
文学にゆくを思ひきりしかの夜の一ときの感情もおぼろとなりつ
昭和15年
君らの思想につきてゆかざりきただ独り貧しさを知る故と思ひき
昭和22年
古き詩型によるを自卑してかの頃の思潮のなかに学生なりき
昭和23年
相 抱
同
病む故に汚さざりにし手とも思ふ病めば世に出でず過ぎし十年
昭和24年
幸ひはいかなるかたちに吾に来る一年まちまた芽吹ける柳
同
心痛みてあるとき思ひきまそゆふの 短 木 綿
昭和25年
(この稿は、歌誌「すぎなみ」2006年9月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)
【一相一首】のすすめ(「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)
月々、メールでの添削指導(改作例を示しますので、後は作者本人が再考して、完成さ
せる。)ですが、根気よく続けることで進歩します。多くの方の参加をお待ちしています。
作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本)
自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や暮らしに多忙
を極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。
そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く作
ることは必要ありません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころのア
ロマセラピー、癒しにもつながり、きっと豊かな人生が送られることでしょう。短歌を上
手になりたい方は、志を高く持って、日々向上に努めるように続けましょう。
[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]
松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。
[投稿者の作品]
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