松本東亜シリーズ投稿(第67回)

 現代のこころを詠む 短歌のページ

                               

[近詠歌]



   

  秋霞む阿蘇山は見ゆエンジンの音高らかに稲を刈りゆく

 

    

 棚の歌集 リーその30= 歌集 今年竹)  
           

                          平成3年月20日発行
                   短歌新聞社
                  
著者 小山 光夫
                   
 
 
 作者が、短歌を作る動機が何とも不思議な縁である。あとがきによれば、
造園師で腰痛に悩んでいた折、大河原氏のところでの治療を受けたことで
ある。治療室のたくさんの歌集を目にしたり、短歌の話を直接大河原氏に
聞くなかで、作者本人が持っていたものを目覚めさせることになったよう
である。大河原氏と出合ったことが短歌の出発だと言える。この歌集の第
五章に「五人とふたり」と題する作品がある。

  
残雪をわれは踏みつつ山の中ゴルフ予定地の樹木調査す

 
上の一首が「アララギ」掲載された喜びを作者は深く心に留めた。その
後、短歌を学んで行くことや短歌の仲間を広げることになるのだが、記念
の一首なのである。この歌集に序歌が吉田正俊から寄せられた。

生業を詠みて飽くなきこの歌集思ひ素直に木草に寄せて

 この歌集と作者の本質を捉え、温かい励ましのことばである。歌集には、
昭和55年春から平成2年秋までの491首が収められている。作者の年
齢では32歳から43歳まで。

   庭石を夏椿のしたに据ゑたれどその位置になほわが迷ふなり
                      
35頁
   植栽を終へて来れば汗ばみて妻は眠れり子を産みし妻
                      
41頁  
   六万ボルトの電流に注意しつつ二日かかりわれら檜葉を移植す
                       62頁
   彼岸すぎて寒しと思ひ帰りくればこの夜孔雀の幾度か鳴く
                      
69頁 
   杖つきて庭にたちたまふ先生の指示にしたがひ柿の枝切る
                     
 75頁
   捗らぬマンション工事植栽に投光機てらし槻植ゑてゆく
                                96頁 
   雪どけの山道を行く二人なれば病む己が子を語り語りて
                               162頁
      

 この稿は、歌誌「すぎなみ」200月号(編集責任:松本東亜氏)から転載しています)

  
【一相一首】のすすめ
「経営と情報通信」研究会員の皆さんへ)

 月々、メールでの添削指導(改作例を示しますので、後は作者本人が再考して、完成さ
せる。)ですが、根気よく続けることで進歩します。多くの方の参加をお待ちしています。
 
作ってみたい方は、このホームページに送ってください。編集後、掲載します。(松本)  
 
一相とは、自己のすがた、心の様相を言います。現代社会において、みなさんは仕事や
暮らしに多忙を極めています。その時々に様々な思いを抱かれることでしょう。  

 そんな時、自由に一首に心を込め、その思いを大切に歌うようにしましょう。数多く
作ることは必要ありません。自分の力に応じて一首一首を作ることが肝要です。こころ
のアロマセラピー、癒しにもつながり、きっと豊かな人生が送られることでしょう。
 短歌を上手になりたい方は、志を高く持って、日々向上に努めるように続けましょう。


[「松本さん紹介ホームページ」の案内(事務局より)]
  

  松本東亜氏については、ヤフージャパンで検索し、調べることができます。


[投稿者の作品]

 今月号はなしです。会員の皆さんの参加を心待ちしています(事務局)。



 
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