[シリーズ投稿・枚方通信(その
)]
 

 ボーイスカウト枚方5団のスキー・キャンプ    丸中 正量


 はじめに
 

   わがボーイスカウト枚方5団は、例年3月上旬から中旬にかけてのスキー・キャンプを恒例にしている。今年は、昨年と同様北信州・木島平スキー場へ、318日(金)から21日(月・振替休日)にかけて、<バス車中2泊、ホテル1泊、スキーは丸2日>の日程で行ってきた。今回も初期の成果を収めたことはもちろんだが、スキーは衝突や転倒事故、リフトからの落下やコースはずれ等随所に危険と隣り合わせの活動だけに、いささかの事故もなく全員無事に帰還できたことを天と関係者に感謝している。

  
     クラス(技術レベル)分けから活動開始       総仕上げは検定試験

 スキー・キャンプの意義

大自然にもうひとつの教室を求める“野外活動”を旨とするボーイスカウトであるが、そうはいっても都会のボーイスカウト団にとって、毎月3回程度の日常活動に大自然を求めるのは無理がある。勢い、大自然の元で設営する夏の本格的なキャンプと冬のスキー・キャンプにスカウトの熱い思いが募る。開催場所(遠隔地)や活動内容(変化に富む)において他のキャンプと比べものにならないからだ。

この2大キャンプの人気度といえば、スカウトのほぼ全員がスキー・キャンプに軍配をあげる。遠隔地のスキー場との往復時間に多大の犠牲を払うため、正味のスキー活動日は、後述の通りたった1日半(今回は2日間)しかとれないにも拘わらず人気があるのは、
・ スキーに短気集中、熱中できる
・ 初心者も、中級、上級者のいずれも目覚しい技術進歩を果たし、それが誰の目にも見えて評価しあえる
・ 技術進歩が、より高い、より険しい、よりスピーディーな滑降やターンができるという醍醐味に直結している

〜等、少年心理をうまく衝くスポーツだからと言えよう。
 

場所の選定

スキー場の選定基準は、

・ 初級・中級・上級用のゲレンデが揃っている

・ リフトの待ち行列が過度でない

・ 宿からゲレンデの移動が徒歩で可能

・ 宿はスカウトの分に応じた民宿である

〜等である。

昔は費用を抑えるために至近の 兵庫県 北部や琵琶湖周辺のスキー場を使った時代もあるが、関西地区の春をうかがうこのシーズンは、雪の心配のないスキー場探しに苦労し、発団35年の歴史を持つ当団ではスキー・キャンプをやらない年次も多かった。3月の雪の質量やスキー場の安全性・安定性の観点から、枚方からほぼ500km、バスで78時間もかかるというハンディがあるが、総合力で遙かに勝る信州のスキー場に決めたのはほんの7年前である。爾来、スキー・キャンプを欠かしたことがない。

昨年まで利用した<信濃平>と<白馬さのさか>(ともに 新潟県 と接する 長野県 最北部)はいずれも申し分なかったが、一般のスキー人口の減少に伴って定宿の民宿が廃業し、昨年偶々インターネット広告を見て<木島平>へキャンプ場を移した。宿は農協所有で運営を民間のホテル業者に委託する、温泉プール付きの堂々のホテルである。スカウト宿泊用としてはいささか面映いが、スキー場の激しい誘致合戦のお陰で、料金が民宿並みであることは有難い。

わが国のボーイスカウトの人口が減少に転じるのは1983年以降と言われているが、同年に任天堂からファミコンが売り出されたと言うから何やら象徴的である。このファミコンと塾と部活動(中学生以上)がボーイスカウト運動のライバルか。当団も昔は100名を越える大団体で、これまで2度も分封(分割)して友好団を二つ作った実績をもちながらご分に漏れずスカウト人口が減少し、今年は55名定員のスキーバスにスカウトの家族を入れて漸く33名とコスト高につくのは頭が痛い。昨年は20名しか集まらず、やむなく乗合バスで行ったが、今年は団体行動を維持するために家族を集める工夫をして、何とかチャーターバス利用に戻した。

過去8年間のスキー・キャンプ一覧

年度

(会計)

 

実施年月日

 

スキー場 ○は回数〜住所

 

交通機関(特記事項)

枚方からの距離m

H9

1998.3.

長野県 ・信濃平@〜 飯山市中曽根

チャーターバス

450km

H10

1999.3.

長野県 ・信濃平A

チャーターバス

 

H11

2000.3.1012

長野県 ・信濃平B

チャーターバス

 

H12

2001.3.911

長野県 ・信濃平C

チャーターバス(ガールスカウトと相乗り)

 

H13

2002.3.810

長野県 ・白馬さのさか@〜 北安曇郡白馬村

チャーターバス

400km

H14

2003.3.7〜9

長野県 ・白馬さのさかA

チャーターバス

 

H15

2004.3.1214

長野県 ・木島平@〜 下高井郡木島平村

乗合バス

450km

H16

2005.5.1821

長野県 ・木島平A

チャーターバス

 


 例年のスケジュールは、リーダーの仕事休日利用を原則とし、また、総費用をできるだけ抑制しようとすると、結局、チャーターバスで金曜日の夜枚方を出発して、日曜日の夜枚方に帰着する、<バス車中
1泊、ホテル1泊、スキーは1日半>という綱渡り的な日程となってしまう。今年は、321日(月)の振替休日のオマケつきで、この幸運を利用して、18日(金)夜出発し、21日早朝帰着の、<バス車中2、ホテル1泊、スキーは丸2>と、スキータイムを半日延長することができた。

 

技能と検定
 ボーイスカウト(運動)は、青少年のための自発学習の運動と言える。スカウトの社会生活、野外生活、文芸、スポーツ等幅広いジャンル毎に技能資格を選択科目として設定、明文化して、チャレンジし進歩した者にはバッジ(記章)を授与し、スカウトを魅了する教育システムを持っている。スキーも何十種類の選択科目のひとつとして、年代別に下表のような態度・技術レベルが明文化されている。スキー・キャンプの終了間際、総仕上げとして、スロープの一角にストックを利用したコースを設定して、ひとりひとり検定を行うことにしている。

 

カブ年代(小学29月〜小学58月)

ボーイスカウト年代(小学59月〜中学38月)

記章の名称

「スキー選手」
〜チャレンジ章(選択科目)
40種類の中のひとつ

スキー章」
〜技能章(選択科目)
68種類の中のひとつ

 

 

 

 

 

技能
内容

ア スキー靴をはき、スキーをつけ、ス キーとストックの正しい使い方を実際 にしてみせる。

イ スキー用具の正しい手入れ(シーズ ンオフのしまい方を含む)ができる。

ウ スキー中の態度と、事故の場合の助 けを求める方法を知る。

エ リフトやTバーを使うときの安全規 則を知っている。

オ 開脚登行・階段登行・斜め階段登行を使って斜面を登る。

カ 次の種目を実際にしてみせる。

(ア)直滑降(10度程度の斜面)  (イ)斜滑降
(ウ)プルーク(全制動)で真っすぐ斜面を滑る。
(エ)プルークボーダンで左右へとターンをくり返して滑る。

 注 全日本スキー連盟バッジテスト5級以上またはジュニアーバッジテスト4級以上に合格しているものは、前記オ、カの細目は合格とする。
 

1)スキー用具、服装について、手入れや保存法の注意点をあげ、説明できること。

2)スキーのエチケット、マナー及び安全対策について説明でき、次の事項が実演できること。
 
 凍傷、捻挫、骨折の応急手当て
 
 雪上における負傷者の運搬(救急そりの作り方を含む)

3)次の種目を実演できること。
 
 プルークボーダン(20m×100m 平滑な中斜面)
 
 シュテム・ターン(20m×100m  平滑な中斜面)
 
 パラレル・ターン(40m×100m 平滑な中斜面)
 
 総合滑降(50m×100m 不整地を含む中斜面)

 〈※全日本スキー連盟バッジ・テスト2級検定以上に合格しているものは、前記(3)の細目は合格とする。〉       

 

おわりに

最初はリーダーの厳しいレッスンの辛さでスキー板とストックを投げ出した半ベソの初参加組も、半日または一日経過後にはリフトに乗り、山の上から滑降する楽しさを体得することになる。スキーは彼にとって最早、生涯のスポーツとなること請け合いだ。会社の長期出張を切り上げて集まってくれるリーダーたちは、いつもこの感激的なドラマの演出家であり、観客となる。      (2005331日記)

 
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