痛い教訓 黒木 靖生
4月22日は私の誕生日で、今年で64歳になりました。64という数字は8の二乗で、8は漢字で書けば「八」、末広がりでお目出度い数字ですから、私にとって64歳は幸多き年となるように願いたいものです。
と言うのも、昨年(63歳の年)は、あまり良い年ではなかったからです。これは既に書きましたが、昨年の11月、会社の帰途に環七の交差点で横断歩道を渡っているときに車にぶつけられ、救急車で病院に運び込まれました。その後、今年の1月には、これから書きますように、原因不明の痛みに悩みました。
今年の1月後半になって、心当たりもないのに急に右の背中が痛くなり、肩甲骨を上げ下げすると「ゴリゴリ」という音がします。私は今まで「肩コリ」とは無縁だったのですが、「60歳を過ぎたので私にもいよいよ肩コリが来たか」と思い、家内に肩のマッサージをしてもらったり、市販の消炎シップ剤を貼ったりしましたが、一向に改善されません。それどころか、しばらくすると右上腕が鉛を詰めたみたいに重くなりました。
痛みはひどくはなく、また腕や手の機能には何の問題も無いのですが、上腕部が肩から外れてぶら下がっている感じで重く、その不快感は何とも言えません。遂に我慢できなくなって、昨年の交通事故で運び込まれた病院が勤務先の最寄り駅近くにあり通院に便利なので、再び訪ねました。病院ではお決まりのように肩や腕のレントゲン写真を撮り、骨に異常は見られないとのことで、「肩の筋肉の炎症」と診断され「消炎剤など4種の薬剤」を飲み薬として処方されました。
薬を飲み始めると症状は心もち改善されましたが、快方までには程遠い感じです。日常生活では、机に座っているときは、右腕を机にもたれさせるようにしていましたが、それでも右上腕の重い感じは軽減されません。右手を首の後ろに持ってきて、右上腕を水平に保つと幾らか楽になりますが、仕事中にそういう姿勢を続けるわけにも行きません。
立っているときは、右腕を体の前で曲げて肘を左手で支えるようにするといくぶん楽ですが、それでも腕の重みはズシッと感じます。また、通勤電車の中では、立っているときは右手で吊り革を持っている姿勢がいちばん楽で、座席に座っているときは右手で首の後ろをつかんで右上腕を前に突き出す姿勢が楽なのですが、傍から見れば変な姿勢ですから、座席が空いていても座るのに躊躇する始末です。
1ヶ月くらい薬を飲み続けてもあまり効かないので、主治医が「リハビリもやりましょう」と言い出しました。私は、リハビリと聞いて何か腕の機能訓練を行うのかと思いましたが、MICROTIZERという機械で右肩を1回につき10分間暖める治療でした。機械の名前から想像するに、マイクロ波を患部に照射しているようですが、赤外線暖房器を使って暖めるのと変わらないのではないかと思ったりもしました。このリハビリを「1日おきに受けよ」との主治医のお達しでしたが、病院の受付は18時で閉まりますから17時30分過ぎには会社を出なければならず、最初のうちは何とか通ったのですが、そのうちに1週間に2回、1週間に1回と徐々に回数が少なくなり、遂には行かなくなりました。
いっぽう、私の悩みを聞いた友人からは、「患部を過保護にしないで動かすほうがいいのではないか」とのアドバイスがあり、私も、以前は「腕立て伏せ」などで腕や肩の筋肉を鍛えていたのに、ここ1〜2年はそれを怠っていたので肩の筋肉の強度が落ちたのではないかと思い、家では「腕立て伏せ運動」を復活させ、また、通勤時に歩くときは、カバンは左手に持ち、右腕はまっすぐ伸ばして前後に大きく振るようにしました。
このような努力(?)を重ねているうちに、4月になって暖かくなったせいもあると思うのですが[と言うのは、腕の調子の悪かった頃(冬場)は、温かい部屋から寒い部屋に移動すると、急に腕が凍るような感じがして重くなっていたので]、右上腕の重さもあまり感じなくなりました。しかし、指のシビレ感はまだ残っており、完治までには至っていない状態です。
私がこの苦しい経験を通して感じたことは、歳を取ると体の基礎体力が衰えるので、それを補うために若いとき以上に適度な運動をしなければならないということです。これからは、この教訓を肝に銘じ、適度な運動を絶やさないように心掛けたいと思っています。
(以上)
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